子どもへのほめ方で、将来性が変わる心理
先述した Fixed Mindset（硬直型）とGrowth Mindset（成長型）
の考え方が人間には混在しているという話の続きです。
以下に記事があります。
https://j-u.hatenablog.jp/entry/2019/07/27/150253
実はこれ、周りの人、親が影響している場合が大きいのです。
例えば、親がFixed Mindset 硬直型の場合、
その子も硬直型として育ってしまう可能性が高いということ。
言われてみれば当たり前です。
幼い頃に刷り込まれた教育はそう簡単に拭えるものではありません。
僕の場合は、
師による、ガツンとハンマーで殴られたような心や脳への刺激、
今までの自分を捨て去り、
24時間、365日、4年間に渡って、新しい価値観、考え方を繰り返し
植え込まれるような大きな力、
そして何より自分が強く変わりたいという意志によって変わることができました。
子が自分で責任を持ち、自立し、
1人で何でもやっていこうと思っている場合は違いますが、
まだ幼い頃は、親、教師、周りの大人のそれが重要になってきます。
例えば、子が、学校の試験などで良い点を取ったとき、
親が子に、
”すごいね、お前は賢いね”
とほめた場合、
その子はFixed Mindset 硬直型になる可能性が非常に高いです。
解説すると、子どもの心理はこうです。
”試験で良い点数を取る＝賢い”
”良い点数を取ると、親は褒めてくれる”
”親が褒めてくれるには、良い点数を取らなければいけない。”
”良い点数を取らなければ、
賢くなければ、
頭の悪い、出来損ない、落第者、負け犬”
と、子供にはどんどん”良い点数を取る、結果を出す”
ということへの圧力がかかります。
これを繰り返した子どもの結果の例が
心理学者 キャロル S ドゥエックから出されています。
Fixed Mindset硬直型の子は
・より難しいことにチャレンジしなくなる。
自分のできる範囲、もしくは自分のレベル以下のものしかしない。
（自分の無知が失敗だと思い込み、失敗しないようにするため、
バカだと思われたくないため）
・ごまかし、嘘をつく確率が多い。
・できる人、逆にできない人、両方を差別化する。
（それがいじめに発展する。）
・結果を出すことが全ての彼らには、その圧力が負担になり、
どんどんその結果が逆に悪化していく。
最悪の場合、再起不能となり、二度と立ち直れない。
・一度の失敗で、”自分は賢くない”と烙印を押されたという思い込みによる、
能力の低下、減退。
逆に、Growth Mindsetの子は、
・より難しいこと、自分の能力以上のことに積極的にチャレンジしていく。
（自分を成長させてくれるものを好むため）
・うそをつかず、素直。
・困難なこと、厄介なことが起きても、それに自分を成長させてくれる学びがあると
思っているため、打開する力がある。
・彼らにとっての失敗は試験の0点ではない。
そこから何も学べないということが失敗。
・失敗に打たれ強い。どんどんチャレンジするポジティブ精神。
ここまで正反対だが、
初めのうちはFixed Mindsetの方が他人からは”天才”だとか、
”神の子” ”神童”などと言われることが多い。
しかし、どんな人間も成長する という信念を持った子たちには、
将来性がある。
長い目でみると、明らかにGrowth Mindsetであった方が、有利、得であるということです。
では、どうしたらGrowth Mindになりやすいのか？
それは、その子の”努力”に対して焦点を当てるということです。
良い点数を取れば、
”すごいね、こんな点数を取ったんだから、すごい努力を今までしてきたんでね。”
とか、
”毎日時間をかけて、それに向き合っていたおかげだね”
など。
逆に、点数が低かった場合、
”君が点数が低いのは、君の努力が足りなかったからだね。”
”君よりも点数が高い子は、君よりももっともっと努力しているんだよ”
など、その子もやればできる、
日々努力することで、目的を達成できるという気持ちにさせることが重要です。
もしここで、良い点数＝賢い 悪い点数＝バカ
という決めつけを子供に与えると、
悪い点数を取った子は
”自分はバカだから、
努力しても無意味。自分にはできない”
という考えに陥ります。
童話の”うさぎと亀”。
あなたはどちらになりたいですか？
わが子はどんな風であってほしいと思いますか？
ちなみに僕は うさぎの速さを持った、亀です。ｗ
