オリジナルを作る人は、ごく普通の人と同じという科学的事実…!
革命、革新? いわゆるレボリューション。
今までの在り方を一変して、
新しいものを生み出すこと。
日本の政治界では、坂本龍馬、大久保利通。
アメリカでは、チェ・ゲバラ、エドワード・スノーデン
ヨーロッパでは、ナポレオン、アドルフ・ヒトラーなど。
変化の良し悪しは関係なく、
既存のものを壊し、新しいものを生み出す
ということをする人を革命家と呼びます。
時にはそれが、過激になることもあり、
行き過ぎた正義感を振りかざした、ただのエゴと捉える人もいます。
坂本龍馬をはじめとした維新志士たちは、現代社会では殺人鬼です。
ヒトラーとやっていることはあまり変わらないと思いますが、
論点はそこではありません。
過去の政治の話ならば、こういった人たち。
発明、科学、芸術などの分野ではどうでしょう?
スティーブ・ジョブス、アインシュタイン、モーツァルト、レオナルド・ダ・ヴィンチ
トーマス・エジソンなど。
みなさん、こういった数々の著名人をどう思いますか?
人とは違う、なにか特別な才能を持っており、
生まれつきこういう運命の人だったとか、
とにかくすごい人だ という意見をよく耳にします。
ペンシルバニア大学、心理学者、アダム・グラントによれば、
こういった人たちも、他の人と同様、
不安、リスクを取ることへの恐怖、
自分のやっている事への疑問などを抱えている事が明らかになりました。
経営管理学研究者、ジョセフ・ラフィーとジーフェン という人が行った深い研究で、
20代~50代の 起業家 5000人以上のアメリカ人を追跡調査したものがあります。
起業をした人たちが、
本業を続けて、起業したのか、
本業をやめて、起業1本にねらいを定めたのか?
そして、どちらがうまくいくのか?関連性はあるのか?という研究です。
結果は、以下です。
・起業に専念した人は、自信満々、過剰。リスクテイカー。
・副業しながら、起業した人は、リスクを避けたがる。自信もない。
・起業1本と決めて、集中、専念した人の失敗率が、
副業しながらの人よりも33%高い。
数ある例をご紹介します。
日本の方はあまり知らないと思いますが、
Warby Parkerという会社をご存知でしょうか?
メガネをオンライン販売する会社です。
アダム・グラントは創業者の彼らが
当時大学生だったころ、
”この会社を作りたい” と
アダムに投資を頼みに来た時、断りました。
なぜなら、それまで彼もみなさんと同様、
起業をする、何かを始めるのに、
それに専念する真剣さ、1本化するための時間が必要だと思っていたからです。
Warby Parkerの創業者たちの4人は当時大学を続けていて、
他での就職のためインターンシップをしており、
すでに内定をもらっている人もいました。
さらに、ネット販売だというのに、ウェブサイトすら作っていなかったのです。
・Googleの創業者、ラリー・ペイジ、セルゲイ・ブリンは、
96年にネット性能を劇的に向上させる方法を見出したが、
98年までスタンフォード大学大学院での学業を継続していました。
・グラミー受賞者のジョン・レジェンドは、
2000年に1枚目のアルバムをリリースしているが、
2002年まで、経営コンサルタントの仕事を続け、夜に作曲活動をするという生活でした。
・eBayの創業者、ピエール・オミダイアは趣味の範囲だった。
創業後彼は、9か月プログラマーの仕事を続けていた。
辞職したのは、eBayの収入がプログラマーの仕事よりも多くなってから。
・ヘンリー・フォードはトーマス・エジソンの下で働きながら自動車帝国を築いた。
・マイクロソフト創業のビル・ゲイツは大学2年生のときに新しいソフトウェアを販売していたが、それから丸1年、学業を継続していた。
起業家たちは一般の人よりも、リスクを好んでいるわけではありません。
多くの経済学者、社会学者、心理学者が口をそろえてこう言っています。
レオナルド・ダ・ヴィンチがモナリサを完成するまで、16年をかけています。
思考、不安の繰り返し。
これは良いアイデアだと思う一方、これでいいのか、これが本当に傑作か?
の自問自答の繰り返し。
ベートーベン、モーツァルト、バック、
彼らが生み出した曲は膨大です。
名作と呼ばれるものは少数です。
そう、彼らも普通の人と同じ、もしくはそれ以上の不安を抱えていたのです。