J_Uの日記

芸術とその価値観などについてです。

一貫性を保つことの落とし穴…!!

有言実行、一貫性のある行動は人として魅力あるものだと思われます。

 

社会的にも、一般的にそれが正しいと思われます。

 

口先だけでなく、言ったことは実現する。

 

自分の主旨、傾向に沿った行動をするのは、

 

他人から見て、矛盾のないもので、評価されるのも納得いきます。

 

 

逆に、一貫性のないものは、周りからの評価も低く、

 

嘘つきだったり、言うことがコロコロ変わり、

 

安定性がないので、信頼性もありません。

 

 

しかし、ここには落とし穴があるのです。

 

大多数的に一貫性のある行動が良しとされているため、

 

人の心理には、自分の言ったことは必ず実現させなければいけない

 

というCommitment(公約、義務、責任、約束)が大きくあるのです。

 

 

これをうまく利用しているサービスが多々あります。

 

 

社会心理学者のロバート B. チャルディーニはこう語っています。

 

ある日、家にとても魅力的な女性が立っていました。

 

肌があらわで、短いスカートを履いた若い女性が、

 

住宅地のレジャー嗜好のアンケートを取りたいと言ってきたのです。

 

ロバートは彼女に気に入られたいがために、少々見栄を張った回答をしました。

 

・音楽のライブコンサートにはよく行く。

 

・映画もよく見る、映画館にもよく行く。

 

・外食は週3,4日行く。なるべく外で食べたい。

 

・サーカスショー、ツアーなどの催し物を観に行く など。

 

そして、彼女はこう言います。

 

”すばらしい! 私の会社では、あなたのような頻度でレジャーによく参加する

 

人へ向けてとてもお得なプランを用意しています。

 

年間1200ドルで、いろんなものに参加できる、とてもお得なものです。”

 

 

ロバートはこの瞬間、してやられた!

 

と思ったそうです。

 

明らかに騙されたと思いつつも、そのプランに入会したのです。

 

 

なぜなら、それは彼自身がそれを言葉にして言ってしまったからです。

 

 

これは単なる一例ですが、どんな無責任な人でも、自分の言ったことに対して、

 

一貫性を保とうという心理が発生します。

 

 

”それを守らなくても、平気。”

 

という人がいれば、その人がどんな顔をして、

 

どんな雰囲気か、よく本質を見てみてください。

 

必ず、どこか後ろめたい、悲壮感が漂っていたり、ひねくれていたり。

 

それを隠そうと必死だったりするものです。

 

 

一貫性がないことに人はストレスを抱えます。

 

それを保ちたいがためにこういう行動を取ってしまうのです。

 

あなたの身の回りにも見覚えありませんか?