J_Uの日記

芸術とその価値観などについてです。

好きとか嫌いとか…。

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J.Uです。

 

僕がまだ大学生で日本にいた頃、卒業間近で、みんなが就職先を決める際、

飛び交っていた言葉、風潮があります。

 

それは「やりがいのある仕事」

 

というキーワードです。

 

僕も当時いろいろ悩み、ミュージシャンの道を選び、

アメリカへ渡ることにしましたが、この言葉に翻弄されていました。

 

アメリカで師に出会い、考え方が全て変わりました。

 

まず第一に、

 

”仕事”というものはなんなのか?

 

という議論から始めると、みなさん個人で意見はそれぞれあると思います。

 

おそらく大多数の人は

「生活するため」と答えるかもしれません。

 

では

 

”生活する”とはどういうことなのでしょう?

 

と聞かれると、どうでしょう?

 

・雨風を凌ぐ、暖かい家に住むこと。

 

・衣服を着飾ること。

 

・食べ物が豊かであること。などなど。

 

そしてそれには”お金”が必要という結論に至ります。

 

ー結論ー

つまり、仕事とはお金を得ることが目的なのだと。

 

 

 

 

???

 

 

 

 

果たしてそうでしょうか?

 

お金を得るために、仕事をするのですか?

生活するにはお金が必要なのですか?

 

 

では、ホームレスの人たちは生活できていないということなのですか?

お金のない人たちは仕事をしていないのですか?

 

専業主婦で、家事、子育てに毎日忙しい方たちや、

ボランティアをしている方たちは

仕事をしていないということになるのですか?

 

 

 

 

 

そう。

 

ここに矛盾点があるのです。

 

”仕事=お金”ではありません。

 

おそらくこう考えている人は人生どこかでつまづく可能性があります。

 

ある大富豪が”お金”をありあまるほど手に入れたとき、

その価値のなさに自殺したという例があるほどです。

 

一度戻って考えてみましょう。

 

生活するというのは確かに前述のとおりだと思います。

しかし、そこから飛んでいる、というより、

 

勘違いが起きてしまっているのです。

それは

 

”手段”と”目的”の混在です。

 

 

生活するとは、

生きるのに必要な栄養素をとり、

生きるのに必要な衣服を着て、

生きるのに必要な安らげる場所を確保することなどです。

 

そう。

 

生活=生きること

 

なのです。

 

生きることにお金は必要ではありません。

 

なぜならこれらはお金がなくてもできることだからです。

 

お金はそれを手にするための”1つの手段”であり、

それが絶対不可欠な存在、目的ではないのです。

 

人とコミュニケーションをとるときも同じです。

 

”英語”だとか、”日本語”はその手段でしかなく、

目的は

”コミュニケーションをとる”

ということです。

 

英語である必要はありません。

 

 

つまり、生きるためには仕事は絶対にしなくてはいけません。

 

そこに、

 

”やりがい”だとか、

”楽しい、楽しくない”とか、

”好きか嫌いか”とか、

”お金がいいから”とかは関係あるでしょうか?

 

そんなの関係なく、やらなければ死ぬのです。

やれば生きることができます。

 

ですから、掃除、洗濯、料理などの家事も立派な仕事です。

 

嫌いだからしなくてもいい、

楽しくないからやらない

などは”仕事”においてありえないのです。

 

なぜならやらないということは”死”を意味するからです。

 

向いている、向いていないとか

なぜそれを自分で判断できるのでしょう?

 

自己を知ることは大切ですが、

人から判断されるということは良い、悪い関係なく、価値があります。

 

僕は音楽が好きでやっていますが、15年やってきて、嫌いになったときがあります。

 

もう何も聴きたくない、演奏したくない。

キーボードをみると憂鬱になるときもあります。

 

しかし続けています。

 

どんなものでも、10年以上していれば、

いくら好きで始めても、いつか嫌いに変わるときがあります。

 

分かれ道は

続けるか、

あきらめるか

です。

 

ちなみに、ー家事をするかしないかー

を、既婚者の男性にアンケートした結果、

 

日本人は非常に少なかったという結果です。

 

ほかの国の方の半分以上は家事をしています。

 

欧米やほかの国の変なところばかり真似しないで、こういう所を真似すべきですね 笑

 

 

さらに、おもしろい研究データがあり、

心理学者がアンケートを取った結果、

 

高所得者であればあるほど、その人の心理状態は”うつ状態”になっていく。

低所得者であるほどそのうつ状態の人は少ない

 

とあります。

 

 

 

資本主義の現代、

”お金”というものの考え方が少しねじ曲がってきているように感じます。

”お金”とは、所詮、その程度のものでしかなく、

物事を潤滑に進めるための”道具”でしかありません。

 

”お金”がその価値を失くした時、それはただの紙切れになります。

 

そうなったら人間はどういう行動を取るでしょうか?

 

 

そして、そこに人生、魂、労力、全てを注ぐのはいかがなものでしょうか?

 

余談ですが、

僕もそうですが、日本の”ゆとり世代”と呼ばれる人は

 

「ほしいものは何?」

 

という問いに、

 

「ありません。」

 

と答えます。

 

もちろん細々したものはあります。

 

その時の状況や感情などで。

 

 

しかし、テレビ、洗濯機、車、家、冷蔵庫、携帯、PCなど、

生まれた時から、もうすでになんでも揃っている現代の僕らには

何もいらないのです。

 

しかし、人は必ず自分にないものを求めます。

 

今、現代の人は”心の豊かさ”を求めています。

 

その証拠に、今流行っている曲は

励ましだったり、

不安を拭い去ったり、

前へ進む気持ちを奮え立たせたりなどが多いです。

 

みなさん、心の隙間をどこか無意識に埋めたいのでしょうか?

 

ある学者は”貯金”は江戸時代の頃はためになったが、今現在は意味がない。

と言っています。

 

日本の景気もだんだん回復してきました。

 

これを読んだ方はこの機会に

”お金”

というものについて今一度考えてみるのも面白いと思います。

 

それではまた。